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中村
眞美子
風の譜
MUSIC OF THE WIND
寒い 朝の日
草木の 枯れた影
曲がり 折れ
踊り 囁く
かすかな音
宇宙のリズム
中村眞美子 『風の譜 Ⅰ』
ドライポイント、雁皮刷り
sheet size/ 19×43.7(cm)
image size: each/ 9.0×9.0(cm)
ED/ 9
2020年
中村眞美子 『風の譜 Ⅱ』
ドライポイント、雁皮刷り
sheet size/ 19.0×43.7(cm)
image size: each/ 9.0×9.0(cm)
ED/ 9
2020年
「envelope as a door」の第8弾は、版画家 中村眞美子さんです。
白い雪に一面おおわれた野原に、ふと姿を表した枯れ草のすがた。
枯れ草のかたちそのものに、また、雪のなかにぽつぽつと見える様子に、音が見えるようです。
普段から、自然が織り成すリズムを意識している中村さんですが、今回は作品の上でも、ひとつひとつの画面が連なり、また響きわせることができればと、それぞれ3つのイメージから成る版画作品が2点届きました。
届いた作品を机に広げて、眺めている時でした。
折られているのであればと何気なく立ててみると、突然、そこに空間が現れたのでした。それまで紙だと思っていたものは壁になり、それぞれのイメージは、見事にそこへ掛けられているようです。うがたれた窓となって、外の様子を見ているようにも思えてきます。
まさに2次元に折り畳まれた世界が、読み手の元で3次元へと移行した瞬間でした。
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