envelope as a door
この度の新型コロナウィルスに罹患された方々、ならびに影響を受けられた皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
GALLERY CAPTIONは、郵便を介したプロジェクト「envelope as a door」をはじめます。
このわずかな間の、思いがけない出来事により、今もすべての人々の健康と生活がおびやかされています。人の動きも制限され、私たちがかつて「日常」と呼んでいたものが一変しました。状況は少しずつ良い兆しを見せはじめているようにも見えますが、この先に何が起こるのか、誰も知らないままであることには変わりありません。それはこの何ヶ月かを振りかえってみるだけでも、誰しも理解できるところでしょう。
一方で、このような状況に直面したことで、ネット配信やオンライン上で様々なコミュニケーションの手段が生まれました。また人と人、ものとの関わり方があらゆる場で見直され、それぞれに新しい関係性が築かれつつあります。
GALLERY CAPTIONは、4月の眞板雅文展を延期して以降、あらためてギャラリーの役割について、また展覧会の枠組みについて、考えてまいりました。
美術とは、ギャラリーや美術館だけにあるものでしょうか。ましてや情報でもありませんし、ただ作品さえあれば成立するというものでもありません。
「ドアとしての封筒」は、からっぽの封筒をギャラリーの空間として、作家の作品を封書でお届けします。ギャラリーの、あの「いつものドア」を開けるように、封筒を開くことで、人が作品と出会い、そしてそこから、またどこかのドアが開かれる。差出人と受取人との、ひそやかな旅のはじまりです。
現在、藤本由紀夫、寺田就子とともに準備を進めております。
詳細は、追ってご案内いたします。
GALLERY CAPTION
山口美智留
2020年5月13日